はじめに
私が韓国語の勉強を始めたきっかけは、韓国アイドルのファンになったことでした。
ファンになってから約1年ほどは、YouTubeの動画やSNSの投稿を見るだけで満足していました。毎日のように韓国語を聞いていたので、自分では少しずつ分かるようになっているつもりでした。しかし、実際に勉強を始めてみると、聞こえていると思っていた韓国語のほとんどが理解できていなかったことに気づきました。
そこで私は、ハングルを覚えるところから勉強を始めました。最初は「早く読めるようになりたい」という気持ちばかりが先走り、YouTubeを見ながら文字を書き写したり、単語をひたすらノートに書いたりしていました。しかし、文字は少し読めるようになっても、単語や文章になると思うように理解できず、何度も手が止まりました。
それでも、推しの言葉を理解したいという気持ちは変わりませんでした。少しずつ勉強を続ける中で、初めて聞き取れた韓国語や、自力で意味を推測できた単語との出会いもありました。
この記事では、私が韓国語学習を始めたきっかけや、最初の頃につまずいたこと、そして今振り返って感じることをまとめてみたいと思います。
韓国アイドルのファンになったことがきっかけだった
私が韓国語に興味を持つようになったのは、韓国アイドルのファンになったことがきっかけです。
最初は音楽やパフォーマンスに惹かれ、YouTubeで動画を見ることから始まりました。気が付くと関連動画やインタビュー、バラエティ番組の切り抜きなども見るようになり、ほぼ毎日のように韓国語を耳にしていました。
当時は字幕付きの動画を見ることが多かったため、韓国語そのものを理解しようという意識はあまりありませんでした。それでも、毎日聞いているのだから、少しくらいは分かるようになっているだろうと思っていました。
ある日、ふと「私は実際にどのくらい韓国語が分かるのだろう」と考えました。聞き慣れた単語はあっても、字幕がなければ内容はほとんど理解できません。SNSの投稿も翻訳機能を使って読んでいる状態でした。
せっかく好きになったのだから、字幕や翻訳に頼らず、自分の力で意味を理解してみたい。そんな気持ちが少しずつ大きくなり、韓国語を勉強してみようと思うようになりました。
このときの「知りたい」という気持ちが、私の韓国語学習のスタート地点だったと思います。
まずはハングルを覚えようと必死だった
韓国語を勉強しようと決めたものの、当時の私はハングルをほとんど読めませんでした。まずは文字を覚えなければ始まらないと思い、YouTubeで初心者向けの学習動画を探しました。
その中で見つけたのが、「3日でハングルが読めるようになる」といった内容の動画でした。私は「とにかく早く読めるようになりたい」という気持ちが強く、動画を見ながら紙に何度もハングルを書き写しました。日本語の「あいうえお」を覚えるような感覚で、とにかく手を動かしていたことを覚えています。
すると、2日ほどで簡単な文字なら読めるようになりました。「本当に読めるようになるんだ」と嬉しくなり、このまま続ければ、韓国語の単語や文章もすぐに読めるようになるのではないかと期待していました。
ところが、実際に街中でハングルを見かけると、思うようには読めませんでした。ラーメン屋の入口付近に 「출구 전용(チュルグ・チョニョン/出口専用)」、「입구 전용(イプグ・チョニョン/入口専用)」 と書かれていたのですが、私が読めたのは「구」だけでした。
「読めるようになったつもりだったのに、全然読めていない」
そんな現実に少しショックを受けました。
それでも、「구」が読めたことは不思議と嬉しかったのを覚えています。今思えば本当に小さな一歩ですが、その頃の私にとっては、ハングルが単なる記号から少しずつ文字へと変わり始めた瞬間でした。
推しの言葉を理解したくてメモを取り始めた
ハングルを少しずつ読めるようになると、次は推しがSNSに投稿している言葉が気になるようになりました。
当時はX(旧Twitter)の翻訳機能を使いながら投稿を読んでいましたが、気になった単語やフレーズをノートに書き写すこともしていました。
最近、当時のノートを見返してみると、
「같이 together」
「굿나잇 good night」
「여보세요! hello!」
「봤어? saw?」
などが書かれていました。
最初に見つけたときは、「どうして日本語ではなく英語を書いているのだろう」と自分でも不思議に思いました。しかし思い返してみると、当時のXの翻訳が英語で表示されていたことがあり、そのまま書き写していたようです。
今見ると少し笑ってしまいますが、その頃の私は一つでも多く韓国語を覚えたくて必死でした。
韓国語の意味を調べたり、翻訳を見たり、気になった言葉を書き残したりしながら、「これはこういう意味なのか」と少しずつ覚えていったのです。
もちろん、その時点では文法もほとんど分かっていませんでした。単語を見ても意味を理解するだけで精一杯で、自分で文章を作れるような状態ではありません。
文法もほとんど分からない時期でしたが、実際に目にした表現だからこそ、覚えたいという気持ちがありました。私の韓国語学習は、教科書よりも先に、「推しの言葉を理解したい」という思いから始まっていたのだと思います。
맛있었어요を見て思考が止まった
ハングルを覚え始めた頃の私は、とにかく早く韓国語が読めるようになりたいと思っていました。簡単な単語なら少しずつ読めるようになり、「このまま勉強を続ければ何とかなるかもしれない」と感じていた時期でもあります。
ところが、ある日「맛있었어요」という言葉を見たとき、私は完全に思考が止まってしまいました。
今なら「おいしかったです」という意味だと分かります。しかし当時の私には、たくさんの「ㅅ」が並んでいる複雑な文字列にしか見えませんでした。
「こんなの本当に読めるようになるのだろうか」と不安になったことを覚えています。
それまでの私は、「ハングルさえ読めれば、あとは少しずつ分かるようになる」と思っていました。しかし、「맛있었어요」を前にすると、一文字ずつ読もうとしても途中で止まってしまいます。そのとき初めて、「文字が読める」と「韓国語が読める」は全く違うことなのだと実感しました。
焦った私は、韓国語の教材や文法書を探すようになりました。「やさしい文法ノート」のような初心者向けの本も購入し、とにかく勉強を続けようとしていたと思います。
それでも、すぐに理解できるわけではありませんでした。
「맛있었어요」は韓国語学習の最初の壁だったように思います。ハングルは読めるようになったつもりでも、実際の韓国語はまだ全然読めない。その現実を知った出来事でした。
しかし、あのとき立ち止まったからこそ、「もっと基礎から学ばなければ」と考えるようになったのだと思います。
NHKハングルッ!ナビとの出会いで勉強方法が変わった
韓国語の勉強を続ける中で、思うように理解できず悩むことが増えていきました。ハングルは少し読めるようになったものの、単語や文法になると急に難しく感じることが多かったのです。
そんなとき、初心者向けの学習番組として NHKハングルッ!ナビ を知りました。
それまでの私は、単語を書き写したり、気になる表現をノートにまとめたりすることが中心でした。しかし番組を見始めてからは、発音や文法の基本を一つずつ整理して学ぶ大切さに気づきました。独学でバラバラに覚えていた内容を、順番に確認できるようになったことが、私には大きかったです。
すぐに韓国語が分かるようになったわけではありません。それでも、それまで何となく覚えようとしていた知識が、少しずつつながっていく感覚がありました。
ただ、その後は順調だったわけではありません。体調を崩して通院するようになり、韓国語の教材を開く気力もなくなってしまった時期がありました。「もう続けられないかもしれない」と思ったこともあります。それでも体調が少し落ち着いてから、もう一度テキストを開きました。最初から長時間勉強しようとはせず、番組を見たり、短い単語を一つ書いたりするところから再開しました。
「独学では限界かもしれない」と感じていた私にとって、基礎から順番に学べる番組は安心できる存在でした。
初めて韓国語が聞き取れた瞬間
韓国アイドルのファンになってから、私は毎日のようにYouTubeで韓国語を聞いていました。そのため、自分では少しずつ分かるようになっていると思っていました。
しかし、実際に韓国語の勉強を始めてみると、ほとんど聞き取れていなかったことに気づきました。聞こえているつもりでも、意味までは理解できていなかったのです。
そんな中、勉強を始めてしばらくした頃、動画の中で話していた「네(はい)」という言葉がはっきり聞き取れました。
今思えば、たった一言です。
それでも当時の私にとっては、とても大きな出来事でした。それまで何となく聞いていた韓国語が、初めて意味のある言葉として耳に入ってきたからです。
「勉強すると本当に聞こえるようになるんだ」
そう感じて嬉しくなったことを今でも覚えています。韓国語が単なる音ではなく、少しずつ言葉として理解できるようになった瞬間でした。
初めて自力で意味を推測できた韓国語
韓国語を勉強していて嬉しかった出来事の一つが、自分の知っている知識を使って単語の意味を推測できたことです。
あるとき、囲碁棋士の仲邑菫さんが日本から韓国へ移籍するというニュースを見ていました。その記事の中に「기원」という単語が出てきたのです。
意味は分かりませんでしたが、私は以前に見た「梨泰院(이태원)」を思い出しました。
「院」は韓国語で「원」と読むのかもしれない。
そう考えると、「기원」は「棋院」ではないかと思ったのです。
実際に調べてみると、その予想は当たっていました。
小さな出来事ですが、そのときはとても嬉しかったことを覚えています。それまでは、覚えた単語や文法を思い出すことに精一杯でした。
しかし、このとき初めて、知っている知識をつなげて意味を考えることができました。韓国語が少しずつ自分の中で結び付き始めたと感じた出来事でした。
昔のノートを見返して思ったこと
この記事を書くために、久しぶりに韓国語学習を始めた頃のノートや日記帳を読み返してみました。
そこには、日付や曜日をハングルで書いた記録や、推しのSNSで見かけた単語、韓国語の下に英語で意味を書き添えたメモなどがたくさん残っていました。
また、韓国語の日記も書いていました。
「오늘 언니의 생일이에요.」
「몸이 안 좋아요.」
といった短い文章ですが、当時の私は辞書や教材を見ながら一生懸命書いていたのだと思います。
今読むと少し不自然な表現もありますし、自分でも何を書きたかったのか分からない箇所もありました。当時は意味が分かっていたはずなのに、数年後に読み返すと理解できない部分もあります。だからこそ今は、後から見返しても分かる文章を書くことを意識しています。
さらに読み進めると、日付を数字ではなく「구월 구일」のようにハングルで書いていたり、曜日や時間まで韓国語で書いていたりしました。時間は固有数詞を覚えるために書いていたようです。
当時の私は、「全然上達していない」と思い込んでいました。でも、昔のノートには、その日に覚えた単語、短い日記、時間の言い方までびっしり書かれていました。今の私が韓国語を続けられているのは、その頃の積み重ねがあったからなのだと、読み返して初めて気づきました。
まとめ
私の韓国語学習は、決して順調だったわけではありません。
ハングルを覚えたつもりでも読めなかったり、「맛있었어요」のような言葉に圧倒されたり、勉強が止まってしまった時期もありました。それでも、推しの言葉を理解したいという気持ちがあったからこそ、少しずつ学習を続けてくることができたのだと思います。
今回、昔のノートや日記帳を読み返してみて、当時の自分が思っていた以上に試行錯誤しながら頑張っていたことに気づきました。
あの頃の私は、「구」が読めただけで喜び、「네」が聞き取れただけで嬉しくなっていました。今でも分からないことはたくさんありますが、その小さな積み重ねが、少しずつ韓国語を理解できる今につながっているのだと思います。これからも焦らず、自分のペースで韓国語学習を続けていきたいと思います。
このブログでは、韓国語を勉強する中で、私が実際につまずいたことや、どう理解できるようになったのかを、自分の経験を交えながら記録していきたいと思っています。
