ペンネってどんなパスタ?マカロニとの違いから美味しい食べ方まで!

パスタ

初めてトマト系のグラタンにペンネを使ったとき、「なるほど、こういう形だからソースがしっかり絡むんだ」と実感したのを覚えています。まさに見た目どおり“頼れるパスタ”という印象でした。

ショートパスタの代表格「ペンネ」。レストランのメニューや家庭料理にもよく登場するこのパスタですが、「マカロニとどう違うの?」「どんな料理に向いているの?」と疑問に思ったことはありませんか?

この記事では、ペンネの特徴や種類、マカロニとの違い、調理法や人気レシピまでをわかりやすく解説します!

ペンネとは?特徴と基本情報

ペンネは、イタリア語で「ペン先」という意味。その名の通り、斜めにカットされた筒状の形が特徴です。中が空洞になっているため、ソースが内側までしっかり絡み、濃厚な味わいが楽しめます。

種類としては、表面がつるつるした「ペンネ・リッシェ」と、筋の入った「ペンネ・リガーテ」があります。リガーテの方がソースの絡みが良いため、トマトソースやクリームソースと合わせる際に重宝されます。

ペンネとマカロニの違いとは?

「マカロニも筒状だけど、どう違うの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。確かにどちらもショートパスタで、形状も似ていますが、以下のような違いがあります。

特徴 ペンネ マカロニ
カット 斜めにカット(ペン先形) まっすぐにカット
太さ やや太め 細め・短め
食感 もちもちで歯ごたえあり 柔らかめでなじみやすい
主な用途 メイン料理、グラタン、焼きパスタなど サラダ、スープ、グラタンなど

マカロニのほうが軽やかでクセがなく、どんな料理にもなじみやすいのに対し、ペンネは存在感が強く、ソースをしっかり楽しむためのパスタといえます。

ペンネの種類とサイズの違いをチェック!

ペンネには、表面の違いやサイズのバリエーションなど、いくつかの種類があります。料理に合わせて選ぶことで、仕上がりの印象もぐっと変わりますよ。

 表面の違い:「リガーテ」と「リッシェ」

ペンネには大きく分けて2種類の表面タイプがあります。

ペンネ・リガーテ(Penne rigate)

 表面に細かい溝が入っているタイプ。ソースがしっかりと絡みやすく、トマトソースやクリーム系ソースと相性抜群です。食感もしっかりしていて、食べごたえを求める料理にぴったり。

ペンネ・リッシェ(Penne lisce)

 表面がつるんとしたタイプで、オイル系ソースや軽めの味付けに適しています。なめらかな口当たりと上品な見た目が特徴です。

※ソースのタイプや料理の雰囲気に合わせて、リガーテとリッシェを使い分けるのが通な選び方です。

また、ペンネの断面は斜めにカットされており、羽ペンの先のような独特の形をしています。この斜めカットが、ソースをしっかりと受け止める役割を果たし、濃厚な味わいをより引き立ててくれます。中までソースが流れ込み、一口ごとにしっかりとした味を楽しめるのもペンネならではの魅力です。

サイズのバリエーション:ペンネッテやペンノーニも!

ペンネにはサイズ違いのバリエーションもあり、使うシーンによって選べます。

ペンネ(標準サイズ)

 最も一般的なサイズ。あらゆるソースと相性が良く、グラタン、炒め物、パスタサラダなどにも使えます。

ペンネッテ(Pennetette)

 やや小ぶりのサイズ。軽いソースやスープに合いやすく、食べやすさも◎。サラダや前菜にも使いやすいパスタです。

ペンノーニ(Pennoni)

 大きめで存在感のあるタイプ。詰め物をしてオーブンで焼くなど、見た目にもインパクトを出したいときにおすすめ。グラタンやベイクドパスタ向きです。

変わり種:全粒粉・グルテンフリー・野菜入りペンネ

近年は健康志向や彩りを意識したタイプのペンネも増えています。

  • 全粒粉ペンネ:食物繊維が豊富で、香ばしい風味が特徴。ナチュラル志向の方に人気。

  • グルテンフリーペンネ:米粉やトウモロコシ粉を使ったタイプ。小麦アレルギーやグルテン制限のある方におすすめ。

  • 野菜入りペンネ:トマトやほうれん草、ビーツなどを練り込んだカラフルなペンネ。見た目にも楽しく、おもてなし料理にも◎。

ペンネの歴史

ペンネの起源

ペンネの発祥は19世紀のイタリアと言われています。当時の製麺技術の発展により、均一な形状のペンネが生産されるようになりました。特にナポリやローマといった都市では、パスタの消費が活発であり、ペンネは瞬く間に人気を博しました。この時期、パスタの形状がより多様化し、ペンネもその一つとして一般的な食卓に登場するようになりました。また、ペンネの生産技術が向上したことで、質の高いパスタが大量生産され、手頃な価格で流通するようになりました。こうした背景から、ペンネは庶民の間でも広まり、イタリア料理の定番として定着していきました。ちなみに、この独特な斜めカットの形は「羽ペン」に似ていることから、「ペンネ」という名前が付けられました(詳細は次節で紹介)。

イタリアにおけるペンネの発展

ペンネはイタリア全土で広まり、地域ごとの伝統料理にも使用されるようになりました。特にナポリやローマでは、さまざまなソースと組み合わせて楽しまれています。ナポリでは、スパイシーなアラビアータや濃厚なトマトソースと合わせることが多く、辛みの効いた味付けが特徴です。一方、ローマではクリームソースやカルボナーラソースと組み合わせることが人気で、ペンネのもちもちとした食感がソースと絡み合い、豊かな風味を生み出します。さらに、北イタリアの地域ではペンネを使ったグラタン料理が発展し、チーズをたっぷり使った焼きペンネが食卓に並ぶことも珍しくありません。また、イタリア国外でもペンネは人気が高まり、アメリカではベイクドペンネやペンネ・アラ・ウォッカといったアレンジ料理が登場しました。ペンネは、地域ごとの特色を反映しながら世界中で愛されるパスタへと成長していきました。

ペンネの名前の由来

「ペンネ」という名前は、イタリア語で「羽ペン(penna)」を意味します。その形状が羽ペンの先端に似ていることから、この名前が付けられました。この斜めにカットされたデザインは、19世紀のイタリアのパスタ職人が、食べやすさとソースの絡みやすさを考慮して生み出したと言われています。さらに、ペンネのカット技術が進化することで、現在ではさまざまなサイズやバリエーションが生まれています。ペンネのこの特徴的な形状は、筆記用具の羽ペンと非常によく似ており、昔の人々がこの類似性に気づき、パスタの名前として採用したと考えられています。また、ペンネは短く食べやすい形状のため、フォークで刺しやすく、ソースをしっかりと絡めることができる点でも優れています。そのため、イタリアのみならず世界中で人気があり、幅広い料理に使用されています。

ペンネの調理法

ペンネの茹で方

ペンネは、塩を加えたたっぷりの熱湯で8〜12分ほど茹でるのが一般的です。アルデンテに仕上げることで、より美味しく楽しめます。茹でる際には、しっかりと大きめの鍋を使用し、たっぷりの湯で茹でることが重要です。これにより、ペンネ同士がくっつくのを防ぎ、均一に加熱されます。また、塩の量は水1リットルあたり約10gが目安とされており、これによってペンネ自体に軽い塩味が付き、より深みのある味わいになります。さらに、茹で上がったペンネはすぐに湯を切り、必要に応じてオリーブオイルを少量まぶすことで、くっつきを防ぎながら風味を加えることができます。

ペンネに合うソースの選び方

ペンネはトマトソースやクリームソース、オイルベースのソースなど、幅広いソースと相性が良いパスタです。トマトソースはペンネの表面にしっかりと絡み、酸味と旨味が絶妙なバランスを生み出します。クリームソースとの組み合わせでは、ペンネの筒状の内部にソースが入り込むことで、濃厚でクリーミーな味わいを楽しむことができます。オイルベースのソースでは、ペンネのつるりとした表面がオリーブオイルやガーリックの風味を程よくまとい、軽やかでシンプルな味わいを楽しむことができます。また、ペンネは肉や野菜、魚介類など多くの具材とも相性が良く、ソースの種類によってさまざまなアレンジが可能です。さらに、スパイシーなアラビアータソースや、濃厚なゴルゴンゾーラソースなどともよく合い、バリエーション豊かな味わいを楽しめるのが魅力です。

こんなときはこっち!料理別・ペンネとマカロニの使い分け

形だけでなく、料理の種類によってパスタを選び分けると、仕上がりがぐっと良くなります。ここでは、シチュエーション別におすすめの使い分けをご紹介します。

 グラタンにするなら「マカロニ」

ホワイトソースやチーズがとろけるグラタンには、短めで扱いやすいマカロニがぴったり。具材やソースとよく絡み、器にきれいに収まって食べやすいのが特徴です。小さなお子さんにもおすすめの形です。

 濃厚ソースには「ペンネ」で決まり!

ボロネーゼやアラビアータのような、味の濃いソースをしっかり楽しみたいときは、太めのペンネが活躍します。筒の中までソースが入り込み、最後まで美味しさが続きます。ディナーのメインにも◎。

 サラダには「マカロニ」がベスト

冷めても食感が損なわれにくく、他の具材とよくなじむマカロニは、パスタサラダに最適。ツナ、キュウリ、コーンなどと一緒に、軽やかな味わいが楽しめます。

 チーズ焼きやオーブン料理には「ペンネ」がおすすめ

焼いても形が崩れにくく、しっかりとした歯ごたえが残るペンネは、グリル料理やチーズ焼きにぴったり。見た目にもボリュームがあり、食卓を華やかにしてくれます。

ペンネをもっと楽しむ!おすすめレシピ

ここからは、ペンネを活かしたおすすめレシピをいくつかご紹介します。

 ペンネ・アラビアータ

ピリ辛トマトソースで仕上げたシンプルながら大人向けの一品。ガーリックと唐辛子が香り立つソースが、ペンネの中にじんわり染み込みます。

ペンネ・ゴルゴンゾーラ

濃厚なチーズソースとペンネの相性は抜群。くるみを散らすと食感のアクセントにもなり、ワインとの相性も◎。

ペンネのオーブン焼き

ミートソースとチーズをたっぷりかけて焼き上げれば、まさにごちそう級の一皿に。ペンネならではの歯ごたえが際立ちます。

ペンネに合う具材の提案

  • 肉類:ベーコン、ソーセージ、鶏肉、牛肉、ラム肉、ハム、ターキー、鴨肉
  • 野菜:ズッキーニ、ナス、トマト、ピーマン、パプリカ、ブロッコリー、アスパラガス、キャベツ、ホウレンソウ、玉ねぎ、マッシュルーム
  • チーズ:パルメザン、モッツァレラ

ペンネの保存方法

乾燥ペンネの保存方法

乾燥タイプのペンネは、常温で長期保存が可能です。開封後は、湿気を防ぐために密閉容器やジッパー付き袋での保管がおすすめです。

茹でたペンネの保存方法

茹でたペンネは、粗熱をとったらオリーブオイルを軽くまぶしておくと、くっつきにくくなります。保存容器に入れて冷蔵庫で保存すれば、2〜3日ほど美味しく保てます。 再加熱は電子レンジやソースでの温め直しがおすすめです。

ペンネの冷凍保存と解凍のコツ

ペンネは冷凍保存も可能です。 一食分ずつ小分けにし、粗熱をしっかりとってから冷凍用保存袋へ入れます。 オリーブオイルを軽くまぶしておくと、解凍後のべたつきを防げます。解凍は電子レンジ、またはソースと一緒に温めることで自然な仕上がりになります。

ペンネに関する用語

ペンネのイタリア語と英語

  • イタリア語:Penne
  • 英語:Penne pasta

ペンネに関連する言葉の解説

「アルデンテ」「リガーテ」「リッシェ」など、ペンネに関連する用語を知ることで、その特徴や調理法をより深く理解し、適切な使い方を学ぶことができます。例えば、「アルデンテ」はパスタを歯ごたえが残る状態で茹でることを意味し、「リガーテ」は表面に溝があること、「リッシェ」は表面が滑らかであることを示します。これらの違いを知ることで、ペンネを使った料理の幅を広げることができるでしょう。また、パスタの選び方やソースとの相性についての知識を深めることができ、より本格的なイタリアンを楽しむ手助けになります。

まとめ|ペンネの魅力は“万能感”にあり

ペンネは、その形状によってソースがしっかりと絡むため、どんな料理でも味の満足度を高めてくれる優秀なパスタです。トマト系の濃厚なソースやグラタンはもちろん、クリーム系やスパイシーなアラビアータにもぴったり。

私自身、忙しい平日にはペンネを茹でて、市販のソースでサッと仕上げることもありますが、それでも「ちゃんと美味しい」が叶うのがペンネの良さだと感じています。

料理に手軽さと深みを求める方には、ぜひ常備しておきたい一品。ぜひご家庭の定番パスタとして、いろんな料理で活用してみてくださいね。

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